サバイブからスライブへ:生き残りモードから繁栄モードへの転換
日本における「サバイブモード」の実態
上記グラフは、多くの日本人が「サバイブ(survive)」モード、つまり生き残りモードで日々を過ごしている状況を示しています。
2023年の全国10万人調査によると、20〜79歳の日本人の78.5%が「疲れている」と回答し、「元気な人」はわずか21.5%にとどまっています。特に20代・30代女性では「元気な人」は1割程度で、半数以上が慢性的な疲労を抱えている状況です。
将来への不安も顕著です。日本財団の調査では18歳の70.8%が「日本の将来」に、62.9%が「自分の将来」に不安を感じています。20代・30代の正社員の約7割が「将来のキャリア」に不安を抱えているという調査結果もあります。
欧米先進国の「スライブ(thrive)」モード
スライブの概念は、ウェルビーイングや組織開発の文脈で重要視されています。これは単なる生存や適応を超えて、真に充実した状態で成長し続けることを指します。日本ではまだあまり知られていないこの考え方は、現代の働き方改革や健康経営を考える上で、重要な示唆を与えてくれます。
Thriveするためのメンタル思考トレーニング、スライブトレーニング® が今日本国内に必要な理由
これは単なる生存や適応を超えて、真に充実した状態で成長し続ける先進国の概念です。欧米のウェルビーイングや組織開発の分野で重視されているこの考え方は、現代の働き方改革や健康経営に重要な示唆を与えています。もしかすると、日本国内ではまだ、浸透していない印象を持ちます。むしろ、Thriveから遠ざかっているような気分にさえなります。
ですが、まずは、これをご覧になっている皆さんから、Thriveを実践していきませんか?
サバイブとスライブの違いを理解しよう
サバイブモードの特徴
・日々の業務をこなすことに精一杯
・問題が起きたら対処する「モグラたたき」的な働き方
・慢性的な疲労とストレスの蓄積
・変化を「乗り越えるべき壁」として認識
・休日は「回復」のためだけに使われる
【身体的特徴】
・眉間にしわを寄せ、常に緊張状態
・肩や首に力が入り、踏ん張っている姿勢
・顎が前に出て、首が詰まった状態
・呼吸が浅く、胸部中心の呼吸
・視線が下がりがち、または過度に見開いた目
・頭痛や肩こり、胃の不調などの体調不良が頻繁
・歯を食いしばる癖がある
・表情が硬く、笑顔も作り笑顔になりがち
・姿勢が前のめりで、背中が丸まっている
・足取りが重く、動作にぎこちなさがある
スライブモードの特徴
・自己の成長に投資する余裕がある
・問題の本質を理解し、予防的に対処
・エネルギーの適切な管理と回復
・変化を「新しい可能性」として捉える
・休日は「充実」のために使われる
【身体的特徴】
・首や肩がリラックスした自然な状態
・姿勢にも余分な力が入っていない
・顎が引け、首筋がまっすぐ
・呼吸が深く、腹式呼吸が自然にできている
・視線が安定し、適度な柔らかさがある
・体調不良の頻度が少なく、回復も早い
・顔の筋肉が柔らかく、表情が自然
・作り笑顔ではない、自然な表情の変化
・背筋が伸び、重心が安定している
・動作に無駄がなく、スムーズな身のこなし
・疲労を感じても早めに気づき、適切に対処できる
Dr.EKOとスライブの出会い
2016年、私がこの「スライブ」という言葉に出会ったとき、心が大きく揺さぶられました。それは単なる概念以上の、人生を変えうる力強いメッセージでした。以来、この考え方を日本に広めることが私のライフワークとなっています。
スライブするためのメンタル思考トレーニングが、スライブトレーニング® です。日本国内では、まだまだ浸透していない印象を持ちます。むしろ、多くの人々がスライブとは反対の方向に向かっているような気さえします。しかし、だからこそ今、この概念を伝えていく必要があるのです。
スライブへの転換のための実践的アプローチ
1. 時間の使い方の見直し
・朝型シフトによる自己投資時間の確保
・「忙しい」から「充実している」への転換
・計画的な休息時間の確保
2. エネルギー管理の最適化
・適切な睡眠習慣の確立
・運動習慣の導入
・栄養バランスの見直し
3. 仕事への向き合い方の変革
・単なるタスク消化から価値創造への転換
・効率化による余力の創出
・学習機会の積極的な創出
おわりに
実践リストを見てスライブできるのであれば、この世から戦争も差別も病気もなかったことでしょう。それほどまでにスライブは現代に難しい働き方、生き方なのかもしれません。しかし、その難しさこそが、私たちが向き合うべき課題です。
なぜなら、Thriveは、人にも社会にも優しいから。
以前のブログにもあるように「情報を頭で知っていること」と「腑に落ちて、身をもってわかっていること」は異なります。この身をもってわかるフェーズまで伴走すること。それがスライブトレーニングの真髄であり、私たちの使命だと考えています。
サバイブモードからスライブモードへの転換は、個人の幸福度を高めるだけでなく、組織全体の生産性と創造性も向上させます。まだ日本では一般的でないかもしれません。
でももし、過去のDr.EKOのように、現状が過去の延長線上にあるだけで、しんどさや苦しさが全く変わらずに続いている方は、この新しい考え方をぜひ自身の職場や日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。新たな視点が、あなたの人生にどのような変化をもたらすのか、試してみる価値は十分にあると思いますよ。
【引用元】
1. 日本リカバリー協会「全国10万人調査」(2023年)
- 疲労状況調査データ
2. 日本財団「18歳意識調査」(2024年)
- 将来不安に関する調査データ
- 日本の将来への不安:70.8%
- 自分の将来への不安:62.9%
3. 将来のキャリアに関する調査結果(2023年)
- 20代・30代の正社員を対象とした調査:約70%が不安を感じている